ビジネスの現場では、世代によって使われる言葉が異なることがあります。
特に上司や先輩が使う「おじさんビジネス用語」は、若手社員にとって聞き慣れないものが多く、戸惑う場面も少なくありません。
本記事では、そうしたおじさんビジネス用語を分かりやすく解説し、意味や使い方を紹介します。仕事をスムーズに進めるためにも、ぜひ参考にしてください。
おじさんビジネス用語とは？若手が戸惑う理由
おじさんビジネス用語の特徴とは？
おじさんビジネス用語は、主にバブル世代や団塊世代のビジネスパーソンが使う言葉であり、古い慣習や昭和時代のビジネススタイルに由来するものが多いです。
例えば、スポーツや歴史、職人気質の文化から生まれた言葉が多く、現代のビジネスシーンでは聞き慣れないものが多いのが特徴です。
また、カタカナ語や業界用語が独自の形で使われることもあり、若手社員にとって理解しづらい場合があります。
なぜ若手はおじさんビジネス用語に戸惑うのか？
若手社員が戸惑う主な理由は、普段の生活や学校教育では聞いたことのない言葉だからです。
また、曖昧な表現が多いため、文脈によって意味が変わることもあり、適切に理解するのが難しい場合があります。
さらに、上司や先輩が当然のように使うため、質問しづらい雰囲気になりがちです。結果として、意味が分からないまま流してしまい、コミュニケーションに支障をきたすこともあります。
どうしてもわからない時の対処法
ビジネス用語の意味が分からない場合、そのままにしておくのは得策ではありません。
分からない言葉が出てきたら、まずはインターネットで検索してみるのが最も手軽な方法です。また、職場の先輩や同僚にさりげなく聞くのも有効です。加えて、文脈から意味を推測し、使われた場面と合わせて理解を深めることも大切です。
分からないままにせず、積極的に学ぶ姿勢を持つことが、スムーズなコミュニケーションにつながります。
上司や先輩がよく使うおじさんビジネス用語10選
それでは上司や先輩がよく使う「おじさんビジネス用語」を10単語ほどご紹介します。正しい意味で理解している単語は何個あるでしょうか？
1.全員野球
組織全体で協力し、一丸となって目標を達成することを指します。スポーツの「全員野球」から転じた表現で、特定の個人に頼るのではなく、チーム全体で協力することが重要とされます。
活用例
- 「このプロジェクトは全員野球で進めよう。チーム全体の協力が不可欠だ。」
- 「営業・開発・サポート全員で協力する全員野球の姿勢が求められる。」
2.一丁目一番地
最も重要で優先すべき課題やテーマを指します。不動産で最も価値の高い立地を表す言葉が転じて、ビジネスの最優先事項を意味するようになりました。
活用例
- 「新商品の売上拡大が、今年の一丁目一番地だ。」
- 「この案件は当社の一丁目一番地なので、全力で取り組むべきだ。」
3.鉛筆なめなめ
鉛筆なめなめには2通りの意味があります。1つめは書類上の記述を辻褄が合うように操作して誤魔化すこと。2つめは、文章がより良くなるように丁寧に推敲することです。使われるシーンによって意味が変わるので注意が必要です。
活用例
- 「このコストは鉛筆なめなめで少し調整してみて。」
- 提出先に対してこちらが都合の悪い状況の時に、書類上のデータを都合の良いように曖昧にごまかして変更してほしいことを表すニュアンス
- 「この企画書、明日までに鉛筆なめなめしといて」
- 企画書がより良くなるように、丁寧に再検討してほしいというニュアンス
4.ペライチ
「ペラっと1枚」を略したおじさんビジネス用語です。紙1枚でまとめられた簡単な資料のことを指します。多くの説明を省略し、必要な情報だけをコンパクトに記載したもので、プレゼン資料や企画書を作成することが多い、広告業界、マーケティング業界、出版業界、デザイン業界などでよく使われています。
活用例：
- 「この企画の要点をペライチにまとめておいて。」
- 「詳細な資料は後で送るけど、まずはペライチで概要を確認してくれ。」
5.ロハ
コストがかからず無料であることを意味します。語源としては諸説あるようですが、有力なのが、「只（ただ）」という漢字を上下に分解すると、カタカナの「ロ」と「ハ」になるところから来たという説です。
活用例
- 「このサービス、初回はロハで試せるらしいよ。」
- 「ロハだからといって、品質が低いわけではないよ。」
まとめ：おじさんビジネス用語を理解して、上の世代と正しいコミュニケーションを
おじさんビジネス用語は、ビジネスシーンで頻繁に使われるものの、若手にとっては聞き慣れない言葉も多く、最初は戸惑うことがあるでしょう。しかし、これらの言葉の意味を理解し、適切に使えるようになることで、円滑なコミュニケーションが可能になります。分からない言葉に遭遇した際は、調べたり質問したりすることで知識を深め、実際の業務で活用できるようにしましょう。また、世代間のギャップを埋める努力をすることで、より良い職場環境を築くことにもつながります。
