非マーケティング職のビジネスマンで、このような経験ありませんか?
- 会議や仕事の場でマーケティング用語を耳にする機会が増えた
- マーケティング用語が多すぎてついていけない、、、。
- 横文字だらけのマーケティング用語に苦手意識がある、、、。
このような経験をしている方も多いのではないでしょうか?
そんな20代ビジネスマンも多いのではないでしょうか?そんな経験をすることがないように、あらかじめよく出てくるマーケティング用語を知っておきましょう。
本記事では、非マーケティング職の20代ビジネスマンが知っておくべき必須マーケティング用語を48個厳選し、その意味や活用法をわかりやすく解説します。
マーケティング用語を理解しておいた方が良い理由とは?
特に営業、企画、広報などの職種では、マーケティング用語の理解が業務のスキルアップにつながり、成果にも直結します。また、マーケティングの考え方は、マーケティング部所属でなくても知っておくと、ほかの仕事をする上でも活かせることが多いので知っておいて損はありません!
まずはマーケティングとは何かを簡単に知っておきましょう!
マーケティングってそもそも何?
マーケティングとは、企業が商品やサービスを顧客に提供し、その価値を最大化するための一連の活動を指します。単なる「広告」や「販売」のことを指すのではなく、商品企画から販売後のフォローまで、顧客との関係を築き、継続的な利益を生み出すための戦略全般を含みます。
筆者としてマーケティングとはを簡単に説明したい時は「モノやサービスが売れ、利益を出しための仕組みづくり全般」といつも答えています。
マーケティングの目的
マーケティングの主な目的は、
- 顧客のニーズを的確に把握する
- 商品やサービスの魅力を伝える
- 競争優位性を確立する
- 売上を向上させる
このように、マーケティングは企業の成長に不可欠な活動であり、幅広い知識と戦略が求められます。
マーケティングの重要性
近年、消費者の行動が多様化し、情報収集の方法も変化しています。インターネットやSNSの普及により、企業は従来の広告手法だけでなく、デジタルマーケティングなどの新たな手法を活用する必要があります。そのため、マーケティングの知識を持つことが、ビジネスにおいて大きな強みとなります。
代表的なマーケティング手法は?
マーケティングにはさまざまな手法があります。ここでは、代表的なものをいくつか紹介します。
マスマーケティング
マスマーケティングは、テレビや新聞、ラジオなどのマスメディアを活用して広範なターゲットにアプローチする手法です。多くの人に認知されやすい反面、ターゲットを絞りにくいというデメリットもあります。
ダイレクトマーケティング
ダイレクトマーケティングは、特定の顧客に対して直接アプローチする手法です。メールやDM(ダイレクトメール)、テレマーケティングなどがこれに該当します。ターゲットを明確にできるため、効果測定がしやすいのが特徴です。
インバウンドマーケティング
インバウンドマーケティングは、顧客が自ら情報を求める形で接点を持つ手法です。SEO(検索エンジン最適化)やリスティング広告(検索型広告)、SNS、ブログなどを活用し、顧客の興味・関心を引きつけます。顧客自らがモノやサービスを探している状態で、比較的購買意欲の高い顧客を集客できる可能性が高いです。(商材や訴求にもよりますが、、、!)
SNSマーケティング
Facebook、Instagram、X(旧Twitter)などのSNSを活用したマーケティング手法です。拡散力が高く、ブランドの認知度向上やファンとの関係構築に有効です。
Webマーケティング
インターネット広告、SEO、メールマーケティング、YouTubeなど、オンライン上で展開されるマーケティング手法の総称です。データ分析がしやすく、ターゲットに最適なアプローチが可能です。
マーケティング用語を知っておくメリット
マーケティングに関する用語を理解することで、以下のようなメリットがあります。
ビジネスの理解が深まる
マーケティング用語を知っていると、ビジネスの仕組みや戦略をより深く理解できます。例えば、「ターゲティング」や「ポジショニング」などの概念を知ることで、企業の市場戦略を正しく分析できるようになります。
効率的なコミュニケーションが可能になる
マーケティング担当者や広告代理店との打ち合わせで、専門用語を理解していればスムーズな意思疎通が可能になります。例えば「KPI(重要業績指標)」や「ROI(投資利益率)」などの指標を知っていれば、施策の評価を的確に行えます。
また、どの広告手法がどんな特性があるのかを理解しておけば打ち合わせや会議だけでなく、広告代理店探しや、情報収集時の工数も削減できます。
キャリアアップにつながる
マーケティングは、多くの業界で求められるスキルの一つです。基本的な用語や手法を理解しておくことで、キャリアの選択肢が広がり、転職や昇進の際にも有利に働きます。
マーケティング用語を理解することは、ビジネスを円滑に進めるだけでなく、自身の成長にもつながる重要な要素です。
ビジネスマンが知っておくべきマーケティング用語48選
マーケティング用語を理解しておくことで、社内会議や取引先との商談での理解が深まり、コミュニケーションがスムーズになります。ここでは、特に20代ビジネスマンがスキルアップのために知っておくべき重要なマーケティング用語を48個紹介します。
マーケティング戦略・分析関連のマーケティング用語
マーケティングの全体戦略や、効果測定に関する用語です。
ターゲティング(狙うべきお客様を決めること)
ターゲティングとは、自社の商品やサービスを購入してくれそうな人を絞り込み、その人たちに向けてマーケティングを行うことです。
例えば、高級スーツを販売する場合、
- ビジネスマン(職業)
- 30代〜40代(年齢層)
- 年収が高めの人(経済状況)
といった条件でターゲットを決めます。
ターゲティングをしないと、広告や販促の効果が薄れてしまいます。例えば、高級スーツの広告を高校生に見せても、興味を持ってもらえないですよね?だからこそ、「誰に向けて売るのか」を明確にすることが重要なのです。
セグメンテーション(市場をグループ分けすること)
セグメンテーションとは、大きな市場を細かいグループに分けることです。ターゲティングの前の段階で行われることが多く、次のような方法で分類されます。
- デモグラフィック(属性):年齢・性別・職業・年収など
- ジオグラフィック(地域):都市部か地方か、寒い地域か暑い地域か
- サイコグラフィック(価値観):ライフスタイルや趣味、考え方
- ビヘイビアル(行動):過去の購買履歴、Webサイトの閲覧履歴
例えば、同じ「スポーツ用品を買う人」でも、
- プロ選手向けの高級モデルが欲しい人
- 初心者向けの手頃な価格のものが欲しい人
では求めるものが違います。セグメンテーションを行うことで、それぞれに合ったマーケティング戦略を立てることができます。
ペルソナ(理想のお客様の具体的なイメージ)
ペルソナとは、ターゲットをさらに細かく設定し、実際に存在するかのような人物像を作ることです。
例えば、「20代のビジネスマンがターゲット」と決めても、それだけでは漠然としすぎています。そこで、次のような架空の人物像(ペルソナ)を作ります。
例:ペルソナ設定
- 名前:田中 太郎
- 年齢:28歳
- 職業:IT企業の営業職
- 年収:500万円
- 趣味:ランニング、カフェ巡り
- 課題:仕事の効率を上げたい、移動中に使いやすいガジェットが欲しい
こうすることで、より具体的なマーケティング施策を考えやすくなります。ペルソナを設定することで、「この人ならどんな広告に興味を持つか?」を想像しながら施策を考えることができます。
ポジショニング(市場における立ち位置を決めること)
ポジショニングとは、競合と差別化し、自社の強みを明確にすることです。
例えば、同じ「ビジネス向けリュック」でも、
- A社:デザイン性が高く、おしゃれなリュック
- B社:耐久性が高く、長く使えるリュック
- C社:収納力が抜群で、整理しやすいリュック
といったように、ポジショニングを決めることで、特定のターゲットに刺さるブランド作りができます。
市場での立ち位置を明確にすることで、「このブランドは○○なイメージ」と認識されやすくなり、競争力が高まります。
ブランディング(企業や商品の価値を高める活動)
ブランディングとは、企業や商品の「イメージ」や「価値」を高め、ファンを増やすための活動です。
例えば、Appleの製品は「シンプルで洗練されたデザイン」というイメージがありますよね?これは、Appleが一貫したデザインやマーケティングを行い、ブランドの価値を高めているからです。
ブランディングを成功させると、次のようなメリットがあります。
- 価格競争に巻き込まれにくい(「安いから買う」ではなく「このブランドだから買う」になる)
- リピーターが増える(ブランドに愛着を持つ人が増える)
- 他社と差別化できる(独自の強みを持つことで選ばれやすくなる)
ブランディングは一朝一夕でできるものではなく、長期間にわたって一貫したメッセージを発信し続けることが重要です。
アトリビューション(購買に至るまでの経路の貢献度分析)
アトリビューションとは、お客様が商品を購入するまでに、どの広告やマーケティング施策がどれだけ貢献したかを分析する考え方です。
例えば、ある人が
- SNSの広告を見た
- 企業のWebサイトを訪れた
- メールマガジンを読んだ
- 最終的に購入した
という流れだった場合、「どの施策がどれくらい貢献したのか?」を分析することで、効果的なマーケティング手法を見極めることができます。
アトリビューションを正しく理解すれば、「どの広告に予算をかけるべきか」「どの施策が売上に結びついているか」が分かり、マーケティングの効率を上げることができます。また、顧客を獲得した経路以外にも「実はこの広告も成果向上に貢献していた」という事実が浮かんでくることもあります。
KPI(重要業績評価指標)
KPI(Key Performance Indicator)とは、目標を達成するために設定する具体的な指標のことです。
例えば、ECサイトの売上を伸ばしたい場合、
- 月間の新規会員登録数
- 商品の購入率(CVR)
- 平均注文金額(客単価)
などをKPIとして設定し、定期的に成果を測定します。KPIを設定することで、目標に向けた具体的なアクションを取りやすくなります。
KGI(最終的な目標)
KGI(Key Goal Indicator)とは、最終的に達成すべき目標のことです。KPIが「途中経過の指標」なのに対し、KGIは「最終ゴール」となります。
例えば、ECサイトのKGIが「年間売上1億円」だった場合、
- KPI1:月間売上800万円
- KPI2:月間新規顧客数500人
- KPI3:リピート購入率30%
といった形で、KGIを達成するためのKPIを細かく設定します。
ROI(投資したお金がどれくらい利益になったか)
ROIとは、「Return on Investment」の略で、「投資収益率」と呼ばれます。簡単に言うと、かけたお金に対して、どれくらいの利益が返ってきたかを測る指標です。
計算式は、
ROI(%)=(利益 ÷ 投資額)× 100
例えば、広告費に10万円かけて、最終的に20万円の利益が出た場合、ROIは200%になります(2倍の利益)。ROIが高いほど、効率よく利益を出せているということになります。
ビジネスでは、広告だけでなく、設備投資や人材採用など、さまざまな場面でROIを考えて、無駄なコストを減らすことが大切です。
ROAS(広告費に対してどれくらい売上が出たか)
ROASとは、「Return on Advertising Spend」の略で、「広告の費用対効果」を示す指標です。ROIが「最終的な利益」に対して計算するのに対し、ROASは「売上」に対して計算します。
計算式は、
ROAS(%)=(売上 ÷ 広告費)× 100
例えば、広告費に10万円を使って、50万円の売上が出た場合、ROASは500%(広告費の5倍の売上)になります。
ROASは「売上」を基準にしているため、利益がどれくらい残るかは考慮されません。そのため、ROASが高くても、広告費がかかりすぎて利益が出ていないこともあります。ROIとあわせて分析することが大切です。
LTV(1人のお客様が生涯で使ってくれる金額)
LTVとは、「Life Time Value」の略で、「顧客生涯価値」と呼ばれます。これは、1人のお客様が一生のうちにどれくらいの売上をもたらしてくれるかを表す指標です。
例えば、あるECサイトで1回の購入額が5,000円で、同じお客様が年間5回買い物をし、5年間継続して利用してくれた場合、LTVは
5,000円 × 5回 × 5年 = 125,000円 となります。
LTVを高めるには、お客様との関係を長く続けることが重要です。そのために、リピーター向けの特典や、定期購入の仕組みを導入する企業も増えています。新規のお客様を増やすだけでなく、今いるお客様に継続的に利用してもらうことが、長期的な利益につながります。
デジタル広告関連のマーケティング用語
デジタル広告関連のマーケティング用語でよく出てくる単語はこちらです。
リスティング広告(検索連動型広告)
リスティング広告とは、Googleなどで検索したときに、検索結果の上や下に出てくる「広告」と書かれたリンクのことです。例えば、「スーツ メンズ」と検索すると、最初に出てくるのが広告であることが多いです。
この広告は、お店や企業が「このキーワードで検索されたら広告を表示したい」と決めて、お金を払って載せています。広告が表示されるだけでは費用はかからず、誰かがクリックしたときに初めて料金が発生するのが一般的です。
リスティング広告のメリットは、即効性が高く、ターゲット層にピンポイントでアプローチできる点です。特定のニーズを持つユーザーに向けて広告を表示できるため、費用対効果の高い集客が可能です。一方で、広告費がかかるため、予算管理や適切なキーワード選定が求められます。
ディスプレイ広告(Webサイトやアプリに表示される広告)
ディスプレイ広告とは、さまざまなWebサイトやアプリの中に表示される画像や動画の広告のことです。
例えば、ニュースサイトを見ていると、画面の横や記事の間に商品やサービスの広告が出てくることがありますよね?あれがディスプレイ広告です。このサイトの画面右側にも表示されてたりします。(PCの場合)
リスティング広告(検索結果に出る広告)と違い、まだ商品を探していない人にもアプローチできるのが特徴です。特定のターゲットに絞って表示できるため、興味を持ちそうな人に効率よく広告を届けられます。
また、動画や動きのある広告を使えば、目を引きやすくなります。ブランドの認知度を上げたり、新商品を知ってもらったりするのに効果的な広告です。
インプレッション(広告が表示された回数)
インプレッションとは、広告がユーザーに表示された回数のことです。例えば、WebサイトやSNSで広告が1万回表示されたら、インプレッションは「1万」となります。
重要なのは、インプレッションが多くても「誰もクリックしていなければ意味がない」ということです。広告が表示されるだけでなく、興味を持ってクリックしてもらえるように、タイトルや画像を工夫することが大切です。
また、インプレッションが多いとブランドの認知度は上がりますが、効果的なターゲティングをしないと、関心のない人にも広告が表示されてしまい、無駄なコストがかかることもあります。広告を出すときは、ターゲットをしっかり絞ることがポイントです。
フリークエンシー(1人が広告を何回見たか)
フリークエンシーとは、1人のユーザーが同じ広告を何回見たかを示す数字です。例えば、ある人が同じ広告を3回見た場合、その人のフリークエンシーは「3」となります。
広告は1回見ただけでは覚えてもらえないことが多いので、何度も見てもらうことで認知度が上がります。ただし、同じ人に何度も表示されすぎると「しつこい」と思われる可能性があるため、適切な回数を意識することが重要です。
一般的には、フリークエンシーが3〜5回程度になるよう調整するのが効果的と言われています。広告を出すときは、ターゲットに合わせてフリークエンシーをコントロールすることが大切です。
また合わせて「セブンヒッツ理論」も押さえておくといいですね!
CPC(クリックごとの広告費)
CPC(Cost Per Click)とは、広告が1回クリックされるごとにかかる費用のことです。
例えば、リスティング広告(検索結果に表示される広告)を出したとき、
- 1クリック100円なら、10回クリックされると広告費は1,000円
- 1クリック50円なら、10回クリックされると広告費は500円
となります。
CPCが低いほど広告費を抑えられますが、単に安くするだけでは効果が落ちる可能性もあるため、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)とのバランスを考えて設定することが大切です。
また、自社の商品を宣伝しているリスティング広告やディスプレイ広告をクリックしてしまうと、広告費が発生する可能性があり、会社にダメージを与えることに繋がってしまいます。検索キーワードによってはリスティング広告のCPCは1万円を超えることもあるため、注意しましょう。
CVR(コンバージョン率)
CVRとは、「サイトに来た人のうち、どれくらいの人が商品を買ったり、問い合わせをしてくれたりしたか」を表す数字です。例えば、100人がサイトを訪れて、5人が商品を買ったら、CVRは5%になります。
この数字が高いほど、訪れた人が「このサイトは自分に合っている!」と感じて、行動を起こしてくれたということです。CVRを上げるには、次のような工夫が効果的です。
- 分かりやすいデザインにする(買い方や問い合わせ方法を迷わないようにする)
- 信頼感を出す(口コミや実績をしっかり見せる)
- 行動を促すボタンを分かりやすくする(「今すぐ購入」などを目立たせる)
広告費をかけるだけでなく、サイトの作りを工夫して、来た人がスムーズに行動できるようにすることが大切です。
CPA(Cost Per Acquisition:顧客獲得単価)
CPAとは、1件のコンバージョン(商品購入や会員登録など)を獲得するためにかかったコストを示す指標です。広告費の費用対効果を測るために重要な指標の一つです。
CPAの計算式は以下の通りです。
CPA = 総広告費 ÷ コンバージョン数
例えば、広告費が10万円でコンバージョンが50件なら、CPAは2,000円となります。CPAを低く抑えることができれば、効率よく顧客を獲得していることを意味します。
CPAを最適化する方法として、広告のターゲティング精度を高める、広告クリエイティブを改善する、CVRを向上させるなどの施策があります。また、広告媒体ごとのCPAを分析し、コストの高い媒体の予算を調整することも重要です。
特にECサイトやリード獲得型のビジネスでは、ROI(投資収益率)を意識しながら、適正なCPAを維持することが求められます。
CPM(Cost Per Mille:インプレッション単価)
CPMとは、広告が1,000回表示されるごとに発生するコストを示す指標です。主にディスプレイ広告やSNS広告など、クリック数ではなく表示回数を重視する広告で用いられます。
CPMの計算式は以下の通りです。
CPM =(総広告費 ÷ インプレッション数)× 1,000
例えば、広告費が10万円で広告が50万回表示された場合、CPMは200円となります。
CPMが低いほど、少ないコストで広告を多く表示できることを意味します。認知拡大を目的とした広告キャンペーンでは、CPMを抑えることが重要になります。
しかし、CPMが低くても広告のターゲットが適切でなければ、コンバージョンにつながりにくい点に注意が必要です。ターゲティングの精度を高めつつ、CPMとCPAのバランスを考えた広告運用を行うことが重要です。
CTR(クリック率)
CTR(Click Through Rate)とは、広告やリンクがどれくらいの割合でクリックされたかを示す指標です。
計算式:
CTR(%)=(クリック数 ÷ 表示回数)× 100
例えば、広告が1,000回表示されて、20回クリックされた場合のCTRは 2% になります。
CTRが高いほど「ユーザーが興味を持った広告」と判断できます。広告のタイトルや画像を工夫することで、CTRを向上させることが可能です。
Webサイト・UX(ユーザー体験)関連のマーケティング用語
PV(ページビュー)(ページが表示された回数)
PV(Page View)とは、Webサイトのページが何回表示されたかを示す数値です。
例えば、1人のユーザーが
- トップページを開く
- 商品ページを見る
- お問い合わせページを見る
この場合、3PV となります。
PVが多いほど「よく見られているサイト」ですが、単にPVが多くても、成果につながらなければ意味がありません。ユーザーが求める情報を提供し、適切な導線を設計することが大切です。
セッション数
セッションとは、ユーザーがWebサイトに訪れてから離脱するまでの一連の流れを指します。
例えば、
- Aさんがサイトを開く(セッション開始)
- 商品ページを見る
- 5分後に別のページを見る
- 30分後に離脱(セッション終了)
この場合、1セッション となります。
ただし、一定時間(一般的に30分)操作がない場合、セッションは自動的に終了します。セッション数が多いほど、多くの訪問者がいることを意味しますが、ユーザーの行動を分析し、サイト内での回遊を促す工夫が必要です。
UU(ユニークユーザー)(訪問したユーザー数)
UU(Unique User)とは、Webサイトを訪れた「実際の人数」を指します。
例えば、
- Aさんが3回訪問
- Bさんが2回訪問
- Cさんが1回訪問
この場合、セッション数は「6」ですが、UUは「3」となります。
UUを分析することで、「どれくらいの人がサイトを訪問しているのか」が分かります。新規ユーザーを増やす施策(SEOや広告)や、リピーターを増やす施策(メルマガ、SNS活用)を検討する際に重要な指標です。
CTA(Call to Action)
CTAとは、「ユーザーに行動を促すための仕掛け」 のことです。
例えば、
- 「今すぐ申し込む」ボタン
- 「無料ダウンロードはこちら」リンク
- 「LINE登録でクーポンGET」
など、ユーザーに具体的なアクションを取ってもらうための要素を指します。
CTAのデザインや文言を工夫することで、コンバージョン率(CVR)を高めることができます。
広告LP
広告LPとは、特定の目的に特化した1ページ完結型の広告用Webページのことです。
例えば、
- 商品購入専用のページ
- サービスの無料登録ページ
- セミナー申し込みページ
など、ユーザーに特定の行動(コンバージョン)を促すために作られます。
LPは「広告→LP→購入」といった流れで活用されることが多く、デザインやコピーを工夫することで、成約率を高めることができます。
ランディングページは単にユーザーが最初に訪れたページを指します。
LPO(ランディングページの最適化)
LPO(Landing Page Optimization)とは、ランディングページ(広告からの訪問先ページ)を改善し、成果を上げる施策のことです。
例えば、
- ボタンの色を変えてクリック率を上げる
- 商品の魅力が伝わりやすい画像に変更する
- 購入者のレビューを掲載して信頼度を上げる
といった工夫をすることで、コンバージョン率(CVR)を向上させることができます。
LPOをしっかり行うことで、広告費をかけずに売上を伸ばせる可能性があるため、マーケティングでは非常に重要な施策のひとつです。
EFO(フォームの最適化)
EFO(Entry Form Optimization)とは、問い合わせフォームや会員登録フォームを使いやすく改善し、入力完了率を高める施策のことです。
例えば、
- 入力項目を減らして、ストレスなく記入できるようにする
- 郵便番号を入れると自動で住所が入力されるようにする
- エラーが出たときに「どこを修正すればいいか」を分かりやすくする
といった工夫をすることで、途中で入力をやめる人を減らし、問い合わせ数や登録数を増やすことができます。
UGC(ユーザーが作るコンテンツ)
UGC(User Generated Content)とは、企業ではなく、一般のユーザーが作ったコンテンツのことです。
例えば、
- Instagramでの「購入した商品の投稿」
- Twitterの「商品レビューのツイート」
- YouTubeの「使ってみた動画」
などがUGCにあたります。
企業が宣伝するよりも、実際のユーザーの口コミのほうが信頼されやすいため、UGCを活用することで売上向上につながります。最近では、企業がUGCを促進するために、ハッシュタグキャンペーンやレビュー投稿キャンペーンを実施することも増えています。
CMS(簡単にWebサイトを作れるシステム)
CMSとは、「Content Management System」の略で、専門的な知識がなくても簡単にWebサイトを作ったり、更新したりできるシステムのことです。
例えば、「WordPress(ワードプレス)」は世界中で多くの人が使っているCMSの一つです。通常、Webサイトを作るにはプログラミングの知識が必要ですが、CMSを使えば、ブログの記事を書いたり、写真を追加したりするのが簡単になります。
企業のホームページやECサイトなど、さまざまなWebサイトで活用されており、管理をスムーズにするのに役立ちます。
顧客獲得・育成関連(リード関連)
リード(見込み客)
リードとは、商品やサービスに興味を持っているが、まだ購入していない人のことを指します。例えば、資料請求をした人や、無料登録をした人は「リード」にあたります。
企業は、リードを集めて適切にアプローチすることで、最終的に商品を購入してもらうことを目指します。リードの獲得は、ビジネスを成長させる上でとても重要なポイントです。
リードジェネレーション(見込み客を集める活動)
リードジェネレーションとは、「リード(見込み客)を獲得するための活動」のことです。たとえば、次のような方法があります。
- Web広告を出して問い合わせを増やす
- 無料の資料を提供して連絡先を登録してもらう
- セミナーやイベントを開いて興味のある人を集める
リードを集めることは大事ですが、単に数を増やすだけでなく、本当に商品やサービスに興味がある人を集めることが重要です。そのためには、ターゲットに合った情報を発信し、信頼を得ることが大切になります。
リードナーチャリング(見込み客を育てる活動)
リードナーチャリングとは、集めたリード(見込み客)に継続的に情報を提供し、購入につなげる活動のことです。
たとえば、
- メールで役立つ情報を定期的に送る
- SNSで商品・サービスの活用事例を紹介する
- 無料相談やサポートを提供する
などの方法があります。
商品によっては、「すぐに買いたい!」と思う人ばかりではなく、「興味はあるけど、まだ決められない…」という人もいます。リードナーチャリングを行うことで、そうした人たちに安心感を与え、購買につなげることができます。
MAツール(マーケティングを自動化するツール)
MA(Marketing Automation)ツールとは、マーケティング活動を自動化し、効率的にリードを管理するツールのことです。
例えば、Webサイトに訪れた人の行動を記録し、
- 「興味がありそうな人」に自動でメールを送る
- 「何度もサイトを見ている人」に特別なオファーを出す
といったことができます。
MAツールを活用すると、見込み客(リード)に対して適切なタイミングでアプローチできるため、営業の効率が上がり、成約率も高まりやすいというメリットがあります。
代表的なものには、
- Salesforce Pardot(account engagement)
- SATORI
- MAJIN
- ferret One
- Hubspot
などがあります。
SFA(Sales Force Automation)
SFAとは、営業活動を効率化・自動化するためのツールやシステムのことを指します。顧客情報の管理、営業進捗の可視化、タスク管理などを一元化し、営業チームの生産性を向上させることが目的です。代表的なSFAツールには、SalesforceやHubSpotなどがあります。営業プロセスの標準化やデータ活用による売上向上が期待できます。
CRM(顧客との関係を深める仕組み)
CRMとは、「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客関係管理」と呼ばれます。簡単に言うと、お客様との関係を深めるための仕組みや考え方のことです。
例えば、一度商品を買ってくれたお客様にクーポンを送ったり、誕生日に特別なメッセージを送ったりするのもCRMの一つです。これにより、お客様がリピーターになりやすくなり、長く関係を続けることができます。
CRMをうまく活用すると、広告費をかけて新規のお客様を増やすだけでなく、すでに買ってくれた人との関係を大事にし、継続的に売上を伸ばすことができます。
アウトバウンドマーケティング(企業主導のマーケティング)
アウトバウンドマーケティングとは、企業が積極的に顧客にアプローチするマーケティング手法のことです。
例えば、
- テレビCMや新聞広告
- テレアポやダイレクトメール
- 街頭でのビラ配り
などがアウトバウンドマーケティングに該当します。
ただし、最近では「押しつけがましい広告」は敬遠されがちなので、ターゲットのニーズをしっかり理解し、適切なタイミングで接触することが大切です。
インバウンドマーケティング(顧客が自ら来るマーケティング)
インバウンドマーケティングとは、顧客が自ら情報を探し、企業のもとに訪れるマーケティング手法です。
例えば、
- SEO対策をしたブログ記事
- SNSでの情報発信
- YouTubeでの役立つ動画配信
などがインバウンドマーケティングに該当します。
最近では、押し売りよりも「自分から調べて納得したい」という消費者が増えているため、インバウンドマーケティングの重要性が高まっています。
データ分析・トラッキング関連のマーケティング用語
マーケティング施策の効果測定やデータ分析に関する用語です。
トラッキング
トラッキングとは、ユーザーの行動を記録・分析することです。
例えば、
- どのページを何秒見たか
- どの広告をクリックしたか
- どこでサイトを離脱したか
などのデータを収集し、Webサイトや広告の改善に活かします。
代表的なトラッキングツールには、
- Google Analytics(GA)
- Google タグマネージャー(GTM)
- Facebook ピクセル
などがあります。適切なトラッキングを行うことで、マーケティング施策の効果を高めることができます。
GA(Google アナリティクス)
GA(Google Analytics)とは、Googleが提供するWebサイトの分析ツールです。
GAを使うと、
- どのページがよく見られているか(PV数)
- どんな人が訪問しているか(年齢・地域・デバイス)
- どこから訪問してきたか(検索・SNS・広告)
などを詳しく分析できます。
Webサイトの改善やマーケティング施策の効果測定に欠かせないツールで、多くの企業が導入しています。
検索クエリ(ユーザーが検索した言葉)
検索クエリとは、ユーザーが検索エンジンに入力した言葉やフレーズのことです。
例えば、ビジネスリュックを探している人がGoogleで「通勤 リュック 軽量」と検索した場合、このフレーズが検索クエリになります。
検索クエリを分析することで、「ユーザーがどんな情報を求めているのか」がわかるため、SEO対策や広告運用に役立ちます。
検索ボリューム(検索される回数)
検索ボリュームとは、特定のキーワードがどれくらいの回数検索されているかを示す数値のことです。
例えば、
- 「ビジネスリュック」 → 月間10,000回検索
- 「防水 ビジネスリュック」 → 月間2,000回検索
のように、検索ボリュームが多いほど、そのキーワードに興味を持っている人が多いことを意味します。
SEOや広告を行う際には、検索ボリュームの多いキーワードを狙うことが重要ですが、競争も激しくなるため、戦略的にキーワードを選ぶ必要があります。
ビジネスモデル・市場分析関連のマーケティング用語
ビジネスモデルや市場規模を考えるための用語です。
BtoC(企業から個人向けのビジネス)
BtoC(Business to Consumer)とは、企業が一般消費者に向けて商品やサービスを提供するビジネス形態のことです。
例えば、
- ユニクロ(衣類)
- スターバックス(カフェ)
- Amazon(ECサイト)
など、一般のお客様をターゲットにしたビジネスはすべてBtoCに当てはまります。
BtoCでは、商品やサービスの魅力を分かりやすく伝え、消費者の感情に訴えるマーケティングが重要になります。
BtoB(企業間取引のビジネス)
BtoB(Business to Business)とは、企業が他の企業に向けて商品やサービスを提供するビジネス形態のことです。
例えば、
- クラウドサービス(Google Workspace、Salesforceなど)
- 法人向けのオフィス家具販売
- 企業向けのコンサルティングサービス
などがBtoBにあたります。
BtoBでは、価格や機能だけでなく、「導入後のサポート」や「長期的なメリット」も重要なポイントになります。
D2C(メーカーが直接消費者に販売するビジネス)
D2C(Direct to Consumer)とは、メーカーが仲介業者を通さずに、直接消費者に販売するビジネスモデルのことです。
例えば、
- ブランド公式のオンラインストアで直接販売
- SNSを活用して消費者と直接つながる
といった販売方法があります。
D2Cのメリットは、ブランドの世界観をしっかり伝えられることと、中間業者のコストを削減できることです。最近では、化粧品やアパレルブランドなどでD2Cが増えています。
SaaS(Software as a Service)
SaaSとは、インターネットを通じて提供されるソフトウェアサービスのことです。
例えば、
- Googleドライブ(クラウドストレージ)
- Slack(ビジネスチャット)
- Salesforce(CRMツール)
など、インストール不要で、ブラウザ上で利用できるサービスがSaaSに該当します。
SaaSの特徴として、
- 低コストで導入しやすい(月額課金が主流)
- 常に最新バージョンを利用できる(アップデートが自動)
- どこからでもアクセス可能(クラウド型)
といったメリットがあります。
TAM(Total Addressable Market)
TAMとは、**「理論上、すべての顧客を獲得した場合の市場規模」**を指します。
例えば、オンライン英会話サービスを提供している企業の場合、
「世界中で英語を学びたい人全員」がTAMに該当します。
TAMを知ることで、ビジネスの成長ポテンシャルを把握できますが、実際にはすべての顧客を獲得できるわけではありません。そこで、次にSAMやSOMを考えることになります。
SAM(Serviceable Available Market)
SAMとは、**「自社が実際にアプローチできる市場規模」**のことです。
例えば、先ほどのオンライン英会話サービスのTAMが「世界中の英語学習者」だとしても、
- 日本国内のユーザーのみ対応
- 料金が支払える層に限定
などの条件を考慮すると、対象となる市場(SAM)は絞られます。
SAMを明確にすることで、「実際に狙える市場規模」が把握でき、事業計画を立てやすくなります。
SOM(Serviceable Obtainable Market)
SOMとは、**「競争環境を考慮したうえで、実際に獲得できる市場規模」**のことです。
SAMが「アプローチできる市場」だとしても、競合がいるため、実際に獲得できる市場(SOM)はさらに狭くなります。
例えば、
- 競争の激しい業界では、シェアを確保するのが難しい
- 新規参入しやすい市場なら、SOMを大きくできる可能性がある
といった形で、SOMを分析することで、より現実的なビジネス戦略を立てることができます。
マーケティング用語を実践で活かす方法
社内コミュニケーションに活用する
マーケティング用語を理解すると、マーケ部門との連携がスムーズになります。
例えば、営業会議で「KPIを達成するために、LTVを向上させる施策を検討しましょう」といった具体的な提案が可能になります。20代ビジネスマンにとって、マーケティング用語の活用は社内での評価向上にもつながります。
顧客対応に活かす
ペルソナやCRMの概念を理解していると、顧客対応の質が向上します。特に営業職においては、顧客の特性を把握した上での提案が重要になります。マーケティング用語を知ることで、20代ビジネスマンのスキルアップに直結する効果が期待できます。
まとめ
マーケティング用語は、マーケティング職に限らず、営業、企画、広報などさまざまな職種で活用できます。本記事で紹介したマーケティング用語を理解し、日々の業務に活かしてみてください。